猫の防災グッズは飼い主の責任!地震や水害時のペットの安全は災害対策がカギ
どんな時もネコの安全を守りたい。
ネコ用の防災対策はどうしたら良い?
必要なネコ用防災グッズを教えて!
ネコが災害を乗り越えられるかは飼い主の準備にかかっています。
避難所にネコ用の備蓄品がないことも多く、支援物資が届くのも遅いからです。
私は南海トラフ巨大地震に備えて、3年かけて防災対策をしてきました。
今回はネコ用の防災グッズを避難持ち出し用袋と自宅避難用ごとにまとめています。
被災した時にネコにひもじい思いやストレスによる病気で苦しめないために、今すぐに準備しましょう。
ペットの防災対策ができていれば、どんな災害もネコと一緒に乗り越えられます。
防災対策グッズリストは無料でダウンロードできるので、ぜひ活用してください。
避難所にペット用の備蓄はない
災害時に避難所へ行っても、基本的にネコ用の備蓄はありません。
災害時は人命最優先で、ペットはあくまで『持ち物』でしかないからです。
例えば過去の震災でも人間用の支援物資は1~2日で届いたのに対し、ペット用は2週間~1カ月かかっています。
当然お店も被災しているので、買いにもいけません。
災害時のネコの安全は自分が守る覚悟して、今から防災対策をしましょう。
東日本大震災や熊本大地震の事例
過去の事例から見てもペットへの支援は後回しになっています。
東日本大震災や熊本大地震でも、最後まで欲しいペット用品が届かなかったという記録もあります。
東日本大震災での事例
震災初期にはペット用の救援物資を運ぶ車両が緊急車両として認められず、ガソリン不足も加わり救援物資がすぐに届かなかったという報告もある。
支援物資が届いても管理したり配ったりする人手不足で、必要な人に届くまでさらに時間がかかりました。
私の住んでいる市区町村でも、避難所にペット用の備蓄は置かないそうです。
避難所に備蓄はないと考えて少なくとも7日は過ごせる準備が必要です。
ペット同行避難や自宅避難のポイントはこちらの記事にまとめています。
南海トラフや首都直下型地震は物資不足になる
南海トラフや首都直下型地震では、これまでにない物資不足になると予想されています。
規模があまりにも大きい上に、人口が多く住んでいる地域が被災するからです。
例えば南海トラフの発生後3日間で、人用の食料が最大約2,100万食も不足すると想定されています。
参考:内閣府防災情報『南海トラフ巨大地震の被害想定について』
人の命さえ危うい状況で、飼いネコを守るには災害用備蓄が何よりも大切です。
ネコの自宅避難用ストックと非常持ち出し袋
ネコ用の防災グッズは自宅避難用と非常持ち出し袋用に、わけて準備しましょう。
災害時に持ち出し用袋を準備する余裕がないからです。
災害時はお店が開くまで時間がかかることも予測して、どちらも多めに準備します。
防災グッズは2パターンで準備
非常持ち出し袋と自宅避難用のどちらとも、できるだけ余裕をもった量を準備します。
用途 | 必要日数 |
非常持ち出し袋 | 7日分 |
自宅避難用 | 1~2ヶ月分 |
非常持ち出し用品はリュックサックや斜めかけ鞄など、両手が開くように準備します。
防災グッズは玄関に近く、自宅内の避難ルート沿いに置くとスムーズに持ち出せます。
災害時にネコを守るのは自分だけと考えて、防災グッズを準備するのがポイントです。
自宅避難用グッズ5選
自宅避難用グッズは最低でも1~2ヵ月分、できれば半年分が目安です。
アイテム | 必要量 |
キャットフード | 1~2ヵ月分 |
水 | 7日分※ |
おやつ | 1~2ヵ月分 |
ネコ砂 | 1~2袋 |
驚異の防臭袋 BOS うんちが臭わない袋 | SSサイズとSサイズ (1箱200枚入り) |
災害時はネコもストレスから食欲が落ちるので、食いつきが良いフードを用意しておきます。
自宅避難用は外にも持ち出せるように頑丈なケースに入れ、保管場所は玄関近くがおすすめです。
被災時に残りの量でハラハラしないためにも、多めに準備しましょう。
備蓄はローリングストック法で
賞味期限切れを防ぐためにローリングストック法を活用しましょう。
ローリングストック法とは普段使いの食料や水を多めにストックし、減った分だけ買い足す方法のことです。
備蓄が無駄にならず、災害時も慣れた物が食べられるのがメリットにゃ。
キャットフードや水、ネコ砂の残りの量が、1~2か月分を切りそうになったら買い足します。
持ち出し袋の中のアイテムは、新しいものが届いた段階で交換します。
ローリングストックで無理なく災害用備蓄を管理しましょう。
【2ヵ月分の備蓄】
70g×60日=4,200g(4.2kg)
キャットフードが4.2kgより減らないようにしておく。
非常持ち出し袋の中身
最低限必要なものをリストアップしました。
アイテム | 必要量 |
ドライフード | 7日分×ネコの数 |
ウェットフード | 7日分×ネコの数 ※毎日食べている場合 |
水 | 7日分×ネコの数 【1日に必要な水の量】 体重1kgあたり40ml 4kgなら、280ml+500ml(余裕をもって) |
おやつ | 7日分×ネコの数 ストレスでご飯や水がとれない時用 |
ネコ砂 | 2L/匹 |
驚異の防臭袋 BOS うんちが臭わない袋 猫用 | SSサイズ 10枚×ネコの数 Sサイズ 5枚×ネコの数 |
ガムテープ | 1つ |
ウェットティッシュ (ノンアルコールタイプ) | 1つ |
ポータブル猫トイレ | 1つ |
折り畳みケージ | 1つ |
キャリーケース | ネコの数だけ |
持ち出し袋用の小分けのキャットフード
持ち出し袋に入れるキャットフードは、小分けタイプがおすすめです。
ジップロックなどを使う方法もあるかもしれませんが、酸化が心配です。
酸化したフードは風味も落ちるので、初めから小分けになっているキャットフードを選びましょう。
【非常用の水】軟水のミネラルウォーター
非常用の水は軟水のミネラルウォーターにします。
飼い主とネコが備蓄水を共有できると管理が楽だからです。
軟水タイプを用意すること。
軟水→硬度0~60mg/L(WHO世界保健機関の基準)
水の硬度とは水に含まれている、カルシウム・マグネシウムの総量のこと。
カルシウムやマグネシウムの過剰摂取は尿結石の原因になる。
ミネラル成分が多いミネラルウォーターの過剰摂取は、ネコが尿結石になるリスクも高くなります。
ネコにもあげられるように、軟水タイプの水を用意しましょう。
硬度約20mg/Lのサントリー天然水【奥大山】がおすすめにゃ!
サントリー天然水奥大山と他のミネラルウォーター、水道水と比較【硬度】
サントリー天然水奥大山は水道水と比べてもかなり硬度が低いので、安心してあげられます。
硬質 | |
サントリー天然水 奥大山 | 約20mg/L |
GEXピュアクリスタル アクティア (猫用ミネラルウォーター) | 約19mg/L |
いろはす | 約100mg/L |
水道水(東京都) | 約60mg/L |
水道水(大阪府) | 約40~50mg/L |
サントリー天然水シリーズは全体的に硬度低めです。
一番低い北アルプスはあまり売っていないので、手に入りやすい奥大山が便利です。
奥大山:約20mg/L
北アルプス:約10mg/L
南アルプス:約30mg/L
阿蘇:約80mg/L
もちろん猫専用ミネラルウォーターもあります。
サントリー天然水シリーズで奥大山が手に入りにくい場合は、こちらがおすすめです。
トイレグッズ 5選
断水を想定し非常持ち出し袋にもおすすめな、トイレグッズを5つ厳選しました。
【紙タイプの軽いネコ砂】ペパーレット・タカピー
【ポータブル猫トイレ】Dopet おでかけ猫トイレ
軽さ重視の紙のネコ砂【ペパーレット タカピー】
持ち出し袋用には紙製のネコ砂、ペパーレット・タカピーがおすすめです。
紙タイプの中では抜群によく固まりほとんど粉が舞いません。
我が家では普段はトフカスサンドKを使っていますが、重くて持ち運びには不便です。
軽い紙タイプのネコ砂で扱いやすいものを選びましょう。
我が家では災害時に驚かないように3つあるネコ用トイレの内1つを、カタピーにしています。
【ポータブル猫トイレ】Dopet おでかけ猫トイレ
我が家で導入しているのは【Dopet おでかけ猫トイレ】です。
- 生地がしっかりしていて、安定感がある
- 6kg猫でも余裕あり
- コンパクトになるので持ち運びに便利
引っ越しの時に使ってみたところ、6kgのバトーさんもゆったりトイレできました。
他のポータブルトイレと比べても、広さと安定感は断トツです。
Dopet おでかけ猫トイレ | 猫壱 ポータブルトイレ | アイリスオーヤマ おでかけ猫トイレ | |
サイズ (cm) | 45×35×12.5 | 27.5 x 37.5 x 12.5 | 39 x 39 x 10 |
安定感 | ◎ | 〇 | × 素材がふにゃふにゃ |
ふた | なし | なし | あり |
驚異の防臭袋 BOS (ボス) うんちが臭わない袋 猫用
断水やゴミ収集がない場合に備えて、排せつ物用の【驚異の防臭袋 BOS (ボス) うんちが臭わない袋 猫用】は必須です。
災害の影響でごみ収集がなくトイレのゴミを自宅保管することもあるからです。
もちろんネコの排せつ物以外でも使えます。
- 飼い主の糞尿(トイレが使えない場合)
- 生ごみ(ゴミ収集が来ない場合)
臭いはストレスの原因にもなるので、臭いがでない袋は必須アイテムです。
ペットシーツは足りないと思え
ネコ用トイレや高齢などの理由でペットシーツが必要なら、余裕を持って準備しましょう。
過去のペット支援物資で特に足りなかったのは、ペットシーツ(犬用含む)だったようです。
【あればいいかも】スコップ
使い捨ての手袋で手づかみしてもよいですが、抵抗があればスコップも準備しておきましょう。
キャリーケース
ネコ用のキャリーケースは背負えるタイプがおすすめです。
両手が空いているといざという時に対応しやすく、他に荷物も持てます。
我が家では引っ越しの時の移動にも大活躍でした!
折りたたみケージ
我が家では折りたたみタイプの猫壱のポータブルケージを、持ち出し袋にいれています。
- 軽い
- 広い
- たたみやすい
引っ越しの時も活躍してくれました。
少しでも荷物を減らしたいなら、拡張できるキャリーケースもあります。
【夏に被災】暑さ対策グッズ
災害は季節を問わないので、暑さ対策もしましょう。
ネコは暑さに強いと言われていますが、36℃を超えるような日は危険です。
避難所でペットは原則屋外で、自宅避難でもエアコンが停電で使えないかもしれません。
肉球以外で汗がかけないネコのために、ひんやりマットなどで対策しましょう。
【冬に被災】寒さ対策グッズ
我が家の寒さ対策は毛布+ゆたんぽです。
ゆたんぽはプラスチックでも良いですが、やかんがいらない直火OKタイプが便利です。
朝に沸騰直前まで温めると夜までぬくぬくなので、冬場は普段使いしています。
ぼくたちは熱さを感じにくいから、低温やけど対策してほしいにゃ。
ネコ専用防災グッズで避難生活のストレス度が決まる
今回はネコ専用防災グッズについて解説しました。
- キャットフードや水はローリングストック法で。
- トイレグッズは余裕をもって用意する。
- 避難所の屋外で過ごすために暑さ寒さ対策は必須。
ネコ用に限らず防災対策はついつい後回しにしがちです。
それでも猫を飼っているならしっかり準備してあげてください。
過去の災害でも被災者の陰でペットたちも辛い経験をしているのです。
今回ご紹介した必須アイテムはすべてオンラインで簡単に購入できます。
水 | サントリー天然水 奥大山 |
ネコ砂 | ペパーレット カタピー |
ポータブル トイレ | Dopet ポータブルトイレ |
トイレ用袋 | 驚異の防臭袋 BOS (ボス) うんちが臭わない袋 |
キャリーケース リュックタイプ | WinSun ペットキャリーバッグ |
拡張できる キャリーケース | Animary ペットキャリー 拡張型 3way |
折りたたみゲージ | 猫壱(necoichi) ポータブルケージとトイレのセット |
いざという時ネコたちに辛い思いをさせないために、今防災グッズを揃えましょう。
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